プロ教師 北原のブログ

「待つ」ということの大切さ

2017.01.11
あけましておめでとうございます。今年はあたたかいお正月でしたね。ある先生から、冬将軍がお正月休みを取っていたらしいと聞きました。休み明けは将軍様も活動を再開するとのことで、かなり寒くなるようです。お互いに、体調管理に気をつけましょうね。
 
さて、今回は、私がいつも大切にしている「待つ」ということについて、お話ししたいと思います。
私の授業ではよく、「これはどうなると思う?」「~ってどういうことだと思う?」と口頭で質問をします。生徒さんは、すぐにわかる時には「○○!」と答えてくれるのですが、すぐに出てこないこともあります。そうした時、私は必ず待つようにしています。数秒待って「無理かな」とヒントを出したりせず、ただひたすら待つのです。場合によっては30秒以上も沈黙が続くこともあります。30秒の沈黙って意外と長いんですよね。それでも待ちます。さらに待ち続けて1分ほど悩んだ後に、生徒さんが「・・・○○?」と答えてくれます。実はそれが正解していることも多いのです。
 
集団の授業ではどうしても、先生の質問にすぐに答える必要があります。答えられない時には他の生徒が答えてくれて授業が進んでいきます。それで置いて行かれたまま、授業が進むので「全然わからない!」となってしまうのです。ですがこの場合、実は「わからない」のではなく、「時間が足りなかった」ということも多いと私は思っています。自分で答えが出せる問題だったけれど、他の人のほうが早かったというだけなのではないでしょうか。
 
だからこそ、私は1対1の授業では、ひたすら「待つ」ことを大切にしています。そうすると生徒さんは何とか答えを出そうと考えてくれます。必ずしも正解でなくても、自分で考えることによって理解が深まることもあります。また、考えてもどうしてもわからない時は「わかりません」と話してくれます。実はこれも、とても大切なスキルの一つです。社会に出たときに、できないことや困ったことを正直に話せるかどうか、この大切さは保護者のみなさまもよくご存知かと思います。
 
「信じて待つ」ということは、学習だけでなく、生活全般において大切だと思います。ですが、限られた授業時間や日々の生活の中で、全てにおいて必ず待つ必要はないと思いますし、物理的に無理なことも多いです。ですので、ここは考えてほしいということを決めて、その一つに関してはとことん待つことにしてみてはいかがでしょうか。例えば、「いつまでゲームをしているの!」「そろそろ勉強しなさい!」の代わりに、「今日は何時から勉強する?」とやわらかく聞いてみて、答えてくれるまで待つのです。そして、「どのような答えでも否定しないし応援するよ」という姿勢でいるのです。お子さんは、自分で決めたことはきちんと頑張ることが多いように私は感じています。お子さんの自主性を信じることによって、考える力や自分で決める力もさらに育つとしたら、こんなに良いことはありませんよね。
 
お子さんを「信じる」こと、「待つ」ことは、口で言うのは簡単ですが、実際にやってみるとなかなか難しいものです。私自身も生徒さんを信じ切れずに失敗したことがあります。あの時信じて待っていたらよかった、ということも大なり小なりたくさんあります。だからこそ、待つことの大切さを強く感じるようになりました。
 
入試の時期に入り、お子さんもご両親もぴりぴりしてきているご家庭もあるかと思います。そんな時こそ、お互いに相手を信じて尊重し合えるような雰囲気をつくっていけたら素敵ですね。