教育コラム

「仙台経済界」掲載コラム

第10回 叱られているうちが花なのよ

ある教師と生徒さんの話です。
受け持ち始めた頃は、授業に集中もしない、課題もしない「気は良いけれど勉強ギライ」の生徒さんでした。でも家庭教師との授業が軌道に乗り始め、とりあえず課題をこなせるようになり、「後は自分だけで勉強を進められるように、やり方教えます」などという報告が教師から届くぐらいまで生徒さんの学力は伸びました。
中三の夏が過ぎ、受験校も決まり、あとは目標に向けてがんばっていく状況となって生徒さんが「前に」戻りました。教師は愕然としました。「ここで踏ん張ってがんばんないでどうすんの!」
教師は叱りました。生徒さんは不本意でした。これまで家族にも叱られたことはなかったのです。教師から聞いて、ご家庭の方も生徒さんを叱りました。「何で叱られなきゃなんないの。」
生徒さんは教師に言いました。教師は答えました。
「〇○ちゃんのことどうでもよければ、こんなこと言わないのよ。あんたのことを好きな周りの人間がどんな気持ちで今いるかわかってんの?叱られているうちが花なのよ。人は人を大事に思う時、『叱る』のよ!」
この話を教師は「詫び」という形で会社にしてきました。でも結果的には生徒さんの心に響き、その後は集中して受験に取り組み、合格を手に入れました。
昨今コミュニケーション不足から生じる問題が多いようです。この話も一つのコミュニケーションです。次回もコミュニケーション関係の話をしたいと思います。

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